自己資金0円、フルローン融資を受けるために行うべき自己開示 その4 最終回

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フルローン融資を受ける為の自己開示資料で気をつけるべき事

 

前回の記事でアパートローンでフルローンを受けるために必要な具体的に必要な個人属性資料、エビデンス(金融資産資料)を説明し、それを事前に用意しておくのが何故重要なのか、如何に重要なのか、説明しました。

アパートローンでフルローンの融資を引くために必要な自己開示の最終回の本記事では自己開示資料における留意点を御案内します。

資料は全て4Aで揃える

 

金融機関のアパートローン融資審査の流れ

金融機関の組織内におけるアパートローンの稟議審査過程は通常以下の流れに沿って進めてゆきます。

(勿論各銀行・信用金庫・信用組合によって違いますし、同一金融機関でも支店によって変わりますが大凡の部分は共通です)

アパートローン融資担当が収益不動産仲介会社営業マンより購入予定物件の詳細資料と融資希望者の個人属性資料を受領

アパートローン融資希望者の年収・家族構成・資料入手時点で判明している各種借入(住宅ローン、オート―ローン、カードローン等、消費性ローンの有無)を確認し、遡上に載せる事が出来るか否か判断

アパートローン融資担当が遡上にのると判断した場合、 事前審査資料(稟議資料)作成

支店内審査役に事前審査資料(稟議資料)を上程

審査役からの各種チェックに基づく質疑応答にアパートローン融資担当が回答

支店内決済の可否決定

アパートローン融資希望額が支店長決済枠を超える場合は本部へ稟議資料を回覧

 

アパートローン融資担当者の手間を省く為に資料はA4に揃える

このように支店内、支店→本部と各部署を審査資料が順次回覧して行く事になります。

この際、個人属性資料・エビデンス資料は稟議書類附帯資料として回覧されます。

稟議資料は支店⇔本部間は通常FAX又はEメールでやりとりをします。

(セキュリティー対策上、PCをネットに繋いでいない金融機関も多くあり、その場合FAX又は社内便で審査資料を回覧します。)

この過程の中でアパートローン融資担当は、資料を全てA4で統一する事を要求されます。

アパートローン融資担当の立場になれば、いちいちA4にサイズ変更してコピーを取らなければいけない借入希望者と、最初から全ての資料がA4に統一され、目次付で順番も整えられ、予めPDF化してくれている借入希望者あるいは収益不動産仲介会社の営業マンの一体どちらをアパートローンの審査において優先して進めるかは一目瞭然ですよね。

アパートローンの融資担当者が一日の内で処理しなければいけないタスクは膨大で、且つ、融資が過熱している現在は次から次に新たな案件が不動産会社から持ち込まれるため、優先順位を付けて進めてゆかなければ仕事が回らない状況にあります。

なので細かな事のように聞こえますが、A4に資料を統一し、かつPDF化する場合にもアパートローンの融資担当者が送受信する際に最も便利な単位に纏める事は融資担当者の中で優先順位を上げるのに大変大きな効果を有するのです。

 

収益不動産仲介会社の営業マンは気が利かない場合がほとんど

収益不動産仲介会社の営業マンは物凄く仕事が出来る方と出来ない方の両極端しかいないというのが、10年間に渡って不動産投資を行ってきた私の実感です。

勿論出来ない方の方が大半です。宅建を持っている方自体少ないですから。そしてそのような方は当然の事ながら、資料をA4にまとめたり、順番を揃えたり、PDF化する際にファイル単位をアパートローンの融資担当が利用し易いように考慮したりという事はせずにバラバラに融資担当に送信してしまいます。

なので我々は自分で融資担当者が次の工程で利用し易いように加工・処理する事が極めて重要なのです。